いれたりだしたり

知識を入れたり、再構築して出したりしたいと思います。ご意見賜れれば幸いです。

【読了】うそつきの天才


Amazon.co.jp: うそつきの天才 (ショート・ストーリーズ): ウルフ スタルク, はた こうしろう, Ulf Stark, 菱木 晃子: 本

 

なぜかメモ帳にタイトルがあった。おそらくラジオか何かで気にとまりメモしたのだろう。

 

絵本作家の自伝的短編二編。

内容は最近では一番面白かった。

 

前篇のうそつきの天才では、筆者の子供時代のうそつきの天才としてのエピソードが軽妙な語り口で描かれている。

誰しもが一度は犯しそうな(たぶん私はしている)過ちからの家出、そして帰宅と英雄扱いされるさま。すべてにおいて子供らしい、そして普通の子供では徹底できないレベルのうそがつかれていて、うそつきの天才の名にふさわしいと感じた。

主人公がもう嘘はつかないというものの、結局うそでオチをつけるあたりも小気味いい。

 

第二編のシェーク VS バナナスプリットは文学者としての第一歩を歩んだ姿を描いている。

内容は読んでいただいたほうがわくわくするので割愛するが、オチも強く、前篇とのつながりも感じさせ、とても面白い。

 

絵本作家の作品ということでとても読みやすく、おすすめの一冊。