いれたりだしたり

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【読了】武器よさらば

 


Amazon.co.jp: 武器よさらば (新潮文庫): アーネスト ヘミングウェイ, 高見 浩: 本

 

今まで読んでいなかったので手に取った。

読後感としては60点くらい。とても面白いというわけではなかった。

 

ヘミングウェイの訥々とした語り口から戦争が描かれている。悲惨さはもちろんあるが、主人公の飄飄とした態度がそれをあまりつらいものに見せていない。

戦争に対しては撤退戦を除いて飄飄としていた主人公が、一転恋愛面では徐々に情熱的になっていくさまが対照的だった。

 

主人公個人としての単独講和、という考えに非常に納得感があった。戦争に巻き込まれ(主人公は進んで従軍したとは思うが)、前線での体験、撤退戦の体験を経て、自称単独講和によって戦争から距離をとる。

個人主義の結果だが、世間的にこれが認められるわけではない。これを認めることは軍隊の崩壊につながる。

自分は自分、という考え方をいかに強く持てるかというのは自分の中でも持ちたい。